アポスティーユとは?(自分で、無料で取得可能)

この記事の作者は、アポスティーユを含む海外提出用の書類翻訳を20年以上行っています。

アポスティーユの意味

外国で書類を提出する場合、「アポスティーユ」をつけてくださいと言われることがあります。また、大使館等から「アポスティーユを翻訳してください」と指示されることもあります。

アポスティーユとは、原本に押された公的な印鑑が本物であることを証明するものです。以下がそのサンプルです。(なお、アポスティーユ取得の際に翻訳は必要ありません

アポスティーユの例

アポスティーユとは、ある国の 公的な機関(例 市役所、区役所、官公庁、公立学校等) が発行した公文書を外国で提出する際、公的な機関が書類に押した印鑑(公印)が、確かに本物であることを証明することで、その文書が本物であることを証明するための、日本外務省が発行する英文の紙です。なお、アポスティーユは、原本に書いてある内容の真偽を証明するものではありません。

アポスティーユとは、書類に押された公印の認証です。

アポスティーユとは、書類に押された公印の認証です。

アポスティーユは、日本にある外国の大使館や領事館では取得できません。日本の公文書は、日本の外務省で、また、外国の公文書は、その国でアポスティーユを取得する必要があります。
原本と翻訳がすでにホチキス留めされた書類や、翻訳にアポスティーユを付けることはできません(翻訳依頼前にアポスティーユ取得が必要です)。アポスティーユは原本だけに付与できます。原本に加工、修正、ホチキスの取り外し、翻訳のホチキス留め等がある場合、アポスティーユ申請できません。原本が発行されたままの状態が必要です。
翻訳だけで、アポスティーユがついていない場合、外国の提出先や在日大使館で書類が受理されない場合があります。判断できない場合は、提出先に事前確認することをお勧めします。

アポスティーユ見本

実際のアポスティーユは、以下のような外見で、小さな紙に英語で書かれており、原本にホチキス留めされています。

アポスティーユの例
アポスティーユの例
無効になりますので、ホチキスは絶対に外してはいけません!

アポスティーユが通用する国、しない国

外国でアポスティーユが通用するのは外国公文書の認証を不要とする条約に加盟している国に限られます。以下の外務省のページに、アポスティーユが使用できる国の一覧があります。

例えば、G20に参加している国でも、カナダ、中国はこの条約に加盟していないため、アポスティーユが利用できません。アポスティーユが通用しない国で、戸籍謄本などの公文書を提出する場合は、通常、アポスティーユのかわりに外務省で「公印確認」(スタンプを押してもらう)を取得し、その後、在日の大使館で「領事認証」(スタンプを押してもらう)を受けます。

公印確認とは?

アポスティーユと似たもので、公印確認と呼ばれるものもあります。

公印確認とは、アポスティーユが通用しない国で、書類に押された公印が本物であることを証明するためのものです。

アポスティーユとの主な違い

アポスティーユは日本において、アポスティーユの対象となる文書であれば日本の外務省でワンストップで取得できる。
公印確認は、アポスティーユが通用しない国で書類を提出する場合に主に使用。具体的なステップは、まず日本外務省で原本に公印確認の印鑑を押してもらい、さらに、それを提出国の在日大使館(領事館)に持って行き、「領事認証」のスタンプ(通常は有料です)を押してもらう必要があり、手間がかかります。